1972年に第一回国際人間環境会議が開催(かいさい)され、多くの国が参加(さんか)した。それ以来、地球環境に関する国際会議は定期的(ていきてき)に続けられ、それぞれの国が抱(かか)える環境問題を人類全体の問題としてとらえ、解決に取り組んでいる。
私たちを取(と)り巻(ま)く環境問題は、フロンガスによるオゾン層(そう)の破壊(はかい)や二酸化炭素(にさんかたんそ)など、温室効果(おんしつこうか)ガスが引き起こす地球の温暖化、さらには、酸性雨(さんせいう)、砂漠化(さばくか)、そして森林(しんりん)が消え、洪水(こうずい)が起こる問題など、どれ一つ取り上げてみても自分の国だけで解決できるようなものではない。これらの問題を引き起こしている原因である環境破壊は非常な速(はや)さで進む一方であり、早急(さっきゅう)に効果的な対策(たいさく)を立てなければ、この深刻(しんこく)な状況(じょうきょう)はどんどん広がり続けていく。そこで、世界各国(かっこく)が立ち上がり、協力して、問題解決に向けた国際的な努力を続けているのである。
地球の環境破壊は、一部の工業国に大きな責任があると言われる。少しでも豊かで便利な生活をしようと、工業化を進められるだけ進めてきた先進国と呼ばれる一部の国が環境を破壊し続けてきたのである。しかし、毎日の暮らしの中で、資源(しげん)やエネルギーを消費して続け、環境を汚し続けているのは、ほかでもないそこに住む人間一人一人が生活習慣を消えることなく、このまま空気や水や土を汚染(おせん)し続ければ、草や木などの植物が枯(か)れ、農作物(のうさくもつ)も、家畜(かちく)も育たなくなる。その状態がさらに進めば、環境破壊は地球規模(きぼ)に広いがり、だれも生きられなくなる日が来るのは明らかである。
そうした反省に立って、個人の意識も少しずつではあるが変わり始めた。一つ一つが資源(しげん)のリサイクルを考え、排気(はいき)ガスを減(へ)らし、エネルギーを節約(せつやく)するなどし始めた。環境破壊がこれ以上拡大(かくだい)し、手遅れにならないうちに何か手を打たなくてはと考えて、歩(あゆ)み始めた。確かに、現在の状況を急速に変えることはできないかもしれない。個人の力など地球環境を破壊してきた力とは比べものにならないほどちっぽけなものかもしれない。しかし、一人一人の意識の変化や小さな歩みは、地球を守るための大きな運動につながる確実な動きであった。さらには、「人間の都合(つごう)ばかり考えるのではなく、すべての生き物が、自然のもたらす豊かな恵みを同じように受けられる地球を目指(めざ)そう」という運動を生み出し、今ゆっくりとだが広がってきている。命(いのち)あるものすべてが、地球というふるさとを共有し、そこで共生できるようにと、企業は「地球に優しい」商品の製造(せいぞう)を始め、世界中でNGO やNPOと呼ばれるボランティアグループが次々に誕生し、活動を続けている。
環境問題に取り組み、その解決を考えることは、今、同じ時代に生きる人間のためだけではなく、次の世代の人たち、さらには、未来(みらい)の地球の子供たちに対する私たちの責任でもある。人間一人一人が「地球に優しい」存在になり、「ふるさとは地球です」と美しい地球を誇(ほこ)れる日が来るかどうか、それは私たち次第(しだい)なのである。
- 16/09/2010 02:23 - 中級から学ぶ(Bài 25)
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