中級から学ぶ(Bài 22)

中級から学ぶ(Bài 22)


「ふれあう」

朝五時過ぎ、すれ違う人もない真(ま)っ暗(くら)な道を、私たちは小高い丘の上にあるお寺へ向かった。昼の間は強い太陽(たいよう)が容赦(ようしゃ)なく照(て)りつける毎日だが、早朝(そうちょう)の空気は、薄着(うすぎ)の私たちにはさすがに冷たく、さっきまで寝ぼけ眼(まなこ)をしていた学生をすっかり目覚めさせた。それでも辺りが少しずつ明るくなるにつれて気温も上がり、それに誘(さそ)われるように学生たちの口数も増えてきた。

東の空がオレンジ色に染(そ)まり始めると、休む間もなく冗談を言う合っては、けたたましいほどの大声を上げていた学生たちも、それぞれカメラやスケッチブックを取り出して、文字通り「世紀(せいき)の瞬間」を記録に残そうと真剣な様子で二十一世紀最初の日の出を待っていた。しかし、ベンチに腰を下ろしてこの様子を見ていた私は、ちょっと気にかかることがあり、学生たちほどには真剣な気持ちになれなかった。

太陽が地平線上に頭を出したかなと思ったその瞬間、「先生、陽が出ましたね」とTさん。新しい世紀の陽を迎えて、学生たちから大歓声がわき上がるだろうとばかり思っていた私は、思いがけない言葉にTさんの顔wp見つめた。皆も理解し難(がた)いという様子で一斉にTさんの方を振(ふ)り返ったが、あっという間に半分ほど姿を現した新しい世紀の太陽に気を取られて、そのときがだれも口を開くものはいなかった。しばらくすると、目の下を流れるイラワジ川の波(なみ)の一つ一つにまで届(とど)くほどに光(ひかり)があふれ、風も心地(ここち)よく感じられるようになった。そろそろ学生たちを連れてホテルに戻ろうかと思っていたとき、私と同じことが気にかかっていたのであろう、一つの学生がTさんに話しかけた。「気を悪くさせるかもしれないけど...」その学生は遠慮(えんりょ)がちに、何で日の出が分かったのかと訪ねた。「風が暖かくなったから...」生まれたときからの視覚(しかく)障害(しょうがい)で光を感じることさえできないというTさんのこの答えに、他の学生たちの口からも、「へえっ」と驚(おどろ)きの声がこぼれた。

「異(い)文化を体験しよう」をテーマに、異文化間コミュニケーション学部の学生たちを連れてミャンマー第二の都市マンダレーを訪(おとず)れた。現地の人たちと触(ふ)れ合い、片言の英語とミャンマーの言葉で友好(ゆうこう)を深めながら異文化体験の旅を続けていた。この研修(けんしゅう)旅行にはもう一つ、日本の文化を紹介したり、その土地のNGO活動を訪ねたりして国際交流(こうりゅう)にも一役買おうと欲張(よくば)りな計画があった。そのせいで毎日のスケジュールは一杯、なかなか皆が集まって話し合う機会が持てないでいた。そんなある日のこと、だれかが「今度の研修で一番の「異文化体験」は、Tさんの言葉だったな」と言ったのがきっかけになって、「異文化」って何だろうという話が始まった。「異文化」という言葉から連想するのは、国、人重、民族、言語(げんご)など国境とかかわるものが多いと思われがちだけど、性別、世代、職業の違い、障害の有無とかも人と人と隔てる異文化なんだと思うよ」と一人の学生。「毎日の生活で人と人が出会うことこそが、すなわち、異文化と異文化の触れ合いなんじゃないから」と別の学生。「じゃあ、ここにいる先生を入れた十四人の毎日の生活も、異文化と異文化の交流か!」「異文化の衝突(しょうとつ)と言った方がいいんじゃない、意見が合わなくてもめることが多いから」しばらくの間意見が絶(た)えず、「異文化」を語り合い、考える時間を持つことができる。
それにしても、思いがけない「異文化」との触れ合いだった。





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